洞爺湖の雄大な景色とジオパーク
大沼国定公園への寄り道を満喫し、大沼の近くのインターチェンジから高速に乗ったのは15時半過ぎ。広大な景色が続く高速道路は最初こそ感動しますが、やがてその広さに慣れ、車内の3人(娘・ジジ・ババ)はうとうとし始めました。安全運転を担当するママ(私)だけが景色を堪能していました。
北海道と言えば、どこにでもシカやキツネがいると思っていたのですが、違うようです。北海道に上陸してからまだ一匹一頭も見かけていません。
そんな中、娘が目を覚まし、カーナビの「洞爺湖」の文字を見て一言。
「ママ、洞爺湖行きたい!見てみたい!」。
『洞爺湖』って、有名ですよね。洞爺湖サミットとか。 (← すべての知識を振り絞ったアラフィフ)。ネットで検索すると、インターチェンジから数kmで湖畔に出られるとのこと。せっかくの北海道旅、この機会を逃すのはもったいない。
ですが、その前に3人に確認。「洞爺湖によると苫小牧に着くのがとても遅くなるから、夕飯はコンビニご飯でもいいですか?」。3人とも「いい。洞爺湖行こう」と言うので、寄り道決定です。
曇天の洞爺湖、それでも圧倒されるスケール
インターチェンジからはあっという間で、17時半前に洞爺湖に到着しました。駐車場は無料で広々しています。観光している人は多くはないけれど、少なくもない感じでした。
湖畔に出ると、まず感じるのはそのスケールの大きさ。曇り空の下でも、湖面は穏やかに輝き、周囲の山々と相まって神秘的な雰囲気を漂わせています。
\広い!とにかく広い。ひろーーーーい/

湖沿いにはきれいに整備された散歩道があり、歩きながら周りの景色を楽しむことが出来ます。この日は生憎の曇天だったので、遠方の山を見ることはできませんでしたが、雄大な洞爺湖と周りの山々を堪能できました。
散歩道の一角には、ラベンダーが咲いていました。紫色の花が風に揺れ、辺り一面に甘く爽やかな香りが広がります。娘は「これが本物のラベンダーの香り!?すごくいい匂い!」と感動。スマホで花のアップを撮り、しばらくその場を離れませんでした。ラベンダーは富良野に行かないとみられないのかと思っていたので、サプライズに驚きましたが、香りを堪能することが出来ました。
\こんにちは。ラベンダーです/

やっぱり、ラベンダーの香りは癒されますね。ラベンダーといえばアロマやポプリで馴染みがありますが、こうして生の花から漂う香りは格別です。旅の中で本物を知る瞬間は、とても貴重でした。
洞爺湖ジオパークの魅力
洞爺湖周辺の看板を読んで知りましたが、「洞爺湖有珠山ジオパーク」として世界ジオパークにも認定されています。説明板には当時の噴火や地殻変動の様子が記されており、自然の力の大きさを実感します。遊歩道を歩いていると、火山活動による地形の痕跡や、断層によって盛り上がった地面がそのまま残されていました。
\写真がいっぱいでアラフィフにもわかりやすい/

地面が動く、地面が割れるというのは、普段生活していると考えられません。そのスケールと力の大きさに、「すごい・・・」としか言えませんでした。観光案内板には当時の様子が写真付きで紹介されており、娘も興味津々で読み込んでいました。
「こんなに重い石が持ち上がるなんて…」自然の力の凄まじさに、思わず立ち止まります。
\噴火の影響で地面がずれたんだって/

何も知らないと、広い普通の湖として見てしまいがちですが、この土地は何度も噴火を経験し、そのたびに景色を変えてきたのだと思うと、湖面の静けさもどこか特別に感じられました。
短い滞在ながら、洞爺湖は予想以上に見どころが多く、立ち寄って正解でした。湖畔のベンチに腰掛けていると、旅人としての充実感がじんわりとこみ上げます。「洞爺湖、寄ってよかったね。」そう娘に言うと、満面の笑みが返ってきました。
夕飯は有珠山サービスエリアで
洞爺湖での散策を終えたのは18時頃。高速を降りるときには、洞爺湖付近のコンビニで何か買って夕飯にしようと思っていましたが、道中は、緑が生い茂る自然がいっぱいの道でした。インターチェンジまでの帰り道にも(同じ道だから当然ですが)商店や飲食店はなく「夕飯はどうしよう…」と焦り始めます。
寄り道を楽しむ一方で、決まった時間に夕食をとりたいジジババ。両方の希望を満たすのはなかなか難しいものです。
計画外の楽しいの寄り道 + 決まった時間にご飯を食べたいジジババ = ママが困る
そこで再び娘の出番です。この先のサービスエリア何かあるか、スマホで調べてくれた結果、有珠山サービスエリアに食事ができるレストランがあり、今から向かって間に合いそうだと言うことがわかりました。偉いぞ。娘。早速、高速道路に戻り、一路有珠山SAへ向かいました。
■ 有珠山サービスエリアでのグルメタイム
有珠山SAには、食事目的で寄ったのですが、ただの休憩所ではありませんでした。駐車場からは有珠山の雄大な姿が見え、空気も澄んでいてとても気持ちがいい。
\一番右が有珠山/

もうすぐ暗くなりそうなので、先に景色を楽しんでがら、レストランで夕食をとることにしました。
メニューは地元の食材をふんだんに使ったラインナップ。「黄金豚チャーシュー麺」「カツのせ室蘭カレーラーメン」など、北海道らしい力強いメニューが並びます。地元の名産の食べ物がたくさんあって、とてもいい食事ラインナップです。ジジババは「黄金豚しょうが焼き定食」と「かけそば&ミニホタテ天丼セット」を注文。どれもボリューム満点で、みんなで少しずつシェアしながら味わいました。
\黄金豚チャーシュー麺/

\カツのせ室蘭カレーラーメン/

黄金豚はもちもちとした食感で、甘みがじゅわっと出てきてとても美味しかったです。噛むほどに甘みが広がります。室蘭カレーラーメンはスープのコクが絶妙で、お出汁が効いていて、あっさりしすぎず、濃すぎることもなく、スープも全部堪能しました。美味しかった。北海道の味覚を高速道路のサービスエリアで楽しめるのは嬉しい驚きです。
食後はトイレを済ませ、飲み物を買い足し、苫小牧へ向けて再び出発です。
走ってみて感じた北海道の高速道路事情と休憩の大切さ
函館から苫小牧への移動は、ただの移動ではなく、寄り道によって特別な一日になりました。曇天の洞爺湖は、その静けさとスケールで心をつかみ、湖畔のラベンダーは旅の香りとして記憶に残りました。有珠山SAでは、地元食材を使った温かい料理と美しい景色に癒されました。
北海道の道は長いですが、高速道をが充実しているエリアは、目的地に急げばあっという間に着いてしまいます。でも、時には少し足を止めて寄り道をしてみると、その土地ならではの魅力と出会えるのですね。今回の洞爺湖と有珠山SAの寄り道は、そのことを改めて教えてくれました。
そして、昨日は神奈川から青森まで、今日は函館から苫小牧まで北海道の高速道をを走ってみて思いました。本州の高速道路に慣れていると、北海道の高速は思ったよりもサービスエリアや売店が少ないと感じました。長距離移動では、トイレのタイミングと、こまめな休憩と飲み物の補充が必要です。有珠山SAのように景色も食事も楽しめるスポットは貴重。ドライブ中に見かけたら迷わず立ち寄るのがおすすめです。